Q6. 妊娠中ですが歯が痛いです。どうしたらいいでしょうか?
A. すぐに歯科を受診しましょう。
Q7. 歯科治療をはじめる前にレントゲン撮影を薦められました。大丈夫ですか?
A. 正確な診断で適切な治療を受けるため、必要があればレントゲン検査を受けましょう。
・胎児の手足や臓器ができる時期は器官形成期と呼ばれ、妊娠5週から12週、安全を考えても妊娠16週までとされています。この時期は薬やエックス線により胎児に奇形を起こす可能性、催奇形性があり不必要な薬の投与やエックス線撮影(レントゲン撮影)は避けるべきとされています。
・歯科の診断のために行われるレントゲン撮影の放射線量は少量で、私たちが1年間に浴びる自然放射線量と比べても微量です。たとえば、歯科のレントゲン撮影での放射線量と、海外旅行で飛行機に乗った場合の放射線量を比較してみましょう。歯科のレントゲン撮影での放射線量は、東京―ニューヨーク間の往復によって浴びる放射線量の約10分の1程度となります。
・多くの施設ではエックス線の通過を防ぐ防護エプロンを着用し、腹部や胸部に当たらないようにしています。
・妊娠時期を考慮し、妊娠していること、妊娠週数、妊娠の可能性があることは事前に担当の先生にお伝えください。
Q8. 治療の時は麻酔をするそうです。大丈夫ですか?
A. 局所麻酔薬による胎児への影響は報告されていません。産科の手術でも一般的に使用されています。
・多くの施設では治療部位周辺に局所麻酔が使用されています。薬は注射部位周囲にとどまり、血中濃度が非常に高くなることはありません。
・笑気ガス麻酔は催奇形性が報告されており、妊娠16週までは使用は避けるようにしています。担当の先生にお聞きください。
Q9. 治療後に抗生剤や鎮痛剤を処方されました。飲んでも大丈夫ですか?
A. 医師の指示通り内服してください。
・歯根の治療後などには抗生剤の処方がされることがあります。これは治療の際に細菌が治療部位から血液内に入り、感染性心内膜炎などを引き起こすことがあるからです。妊娠中に使用できる抗生剤は複数ありますので、自己中断せずに指示通り内服してください。
・治療後も痛みがしばらくあることもあります。アセトアミノフェンの鎮痛剤は妊婦さんでも使用可能です。指示通りの投与間隔で内服してください。
☆ご不明ご心配な点は、国立成育医療センターの妊娠と薬情報センターのHPもご覧ください。 https://www.ncchd.go.jp>kusuri